雑誌がウエブサイトを持つのは当たり前になっている。しかし、その活用方法は様々で、ウエブに活路を見出そうとしながらも苦戦している雑誌も多い。
アメリカ雑誌出版協会(Magazine Publishers of America)の発表によると、一般向け雑誌のウエブサイトの月間ユニークビジター数は、2007年の第4四半期で合計6750万に達した。これは、前年同期比で8.1%の増加となる。
ウエブサイトの位置づけが、母体となる雑誌の定期購読者を獲得し、広告営業の品ぞろえに花を添える程度のものであるならば、この数値は素晴らしい。しかし、雑誌ブランドを利用してオンライン広告単体で収益をあげるためであるならば、競合するサイトの規模を直視する必要があるだろう。たとえば、ニールセン・オンライン(Nielsen Online)によると、YouTubeは単独で、最低でも月間6750万のユニークビジターを集めているのだ。(これ以降のユニークビジター数のソースはすべてNielsen Online。)
雑誌系サイトには、ビジネスとして成立しているものもある。十分な数の読者を持ち、したがって広告主に売り込めるだけの品揃えができているサイトだ。たとえば、Sports Illustrated.comの昨年12月のユニーク・ビジター数は660万、Forbes.comは650万、Time.comは630万、Newsweek.comは590万、コンデナストが同社の雑誌『グルメ(Gourmet)』と『ボナペティ(Bon Appetit)』のコンテンツをもとに運営する食の情報サイトepicurious.comは、420万だった。
複数のメディアにわたり事業を展開しているブランドは、さらに大規模だ。例えばケーブルTV、雑誌、携帯、ラジオでマルチメディア事業を行うメガブランドESPNのサイトESPN.comは、昨年12月のユニークビジターが1910万人だった。YouTubeには及ばないものの、雑誌単独のサイトには大きく差をつけている。CNNとタイム社(Time Inc.)の雑誌『フォーチュン(Fortune)』と『マネー(Money)』が提供する経済・金融情報サイトCNNMoney.comは、今年1月に動画ニュースの配信を始めてからユニークビジター数が940万に達した。同サイトの特長は、職場での閲覧が多い点だという。
しかし、雑誌系サイトのほとんどは、ニールセン・オンラインの計測対象にもならない規模だ。雑誌業界全体の平均では、ウエブサイトのユニークビジターは本誌部数の10%未満。雑誌1部あたりに換算すると0.3人にすぎない。記事の一部を無料で読めるだけでは人は集まらないということだ。
2月22日のエントリーでハースト社とYouTubeの提携を紹介したが、同社はさらに先週、Yahoo Buzzへの参加を表明し、読者が気に入った記事に投票できるようにした。こうした提携の狙いは、「自社の雑誌名とコンテンツを多くの人に紹介できる場を獲得すること」であり、さらに「自社のブランドを活用したビジネスとして成立できるような、デジタル・メディア戦略を確立すること」だという。■
◆情報ソース
Mags Grow Online but Still Dwarfed by Web Bigs (Advertising Age)
CNN Gives Biz Sites Run for Their 'Money' (Advertising Age)
Hearst tries to catch Buzz from Yahoo (DMNews)




