A BUG IN YOUR EAR アメリカの広告・メディア事情 2008年04月

A BUG IN YOUR EAR アメリカの広告・メディア事情

大きな変革期にあるメディア業界、広告業界のこれからを考えるヒントになりそうな、アメリカの業界動向を紹介します。

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「ビジネス」「車」「音楽」の雑誌が大苦戦

米国PIB(Publishers Information Bureau)が、雑誌の今年第1四半期の広告売上げを発表した。それによると、雑誌全体では金額ベースで前年比-1.2%、ページ数にして-6.4%だった(※PIBでは、広告料金表のページ単価をもとに広告売上を計算している)。以下のように「ビジネス」「車」「音楽」のカテゴリーの雑誌が、特に大きな落ち込みを見せた(数値は掲載広告ページ数の昨年同期比)。

ビジネス誌
Business Week -19.4%
Forbes -13.2%
Entrepreneur -7.2%
Fortune -0.9%
Fortune Small Business -18.6%
Money -5.5%
Harvard Business Review -16.9%

自動車雑誌
Automobile -13.5%
Autoweek -20.8%
Motor Trend -13.1%

音楽雑誌
Rolling Stone -32.6%
Blender -19.5%
Vibe -22.1%

ただし、中にはビジネス誌のThe Economist(+5.3%)、自動車雑誌のCar and Driver(+3.5%)、音楽雑誌のSpin(+21.9%)のように広告を増やした雑誌もある。

なお、広告のカテゴリー別で見ると、食品(Food & Food Products)が金額ベースで前年比+29.1%(ページ数で+19.4%)と大きく伸びを見せる一方、自動車(Automotive)は前年比-16.9%(ページ数で-21.3%)と落ち込んだ。

◆情報ソース
Titles Slammed: Business, Auto, and Music Mags Tumble (MediaPost)
Publishers Information Bureau




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米調査:ソーシャル・メディアでの評判がブランド評価に与える影響

ソーシャル・メディアが急速に広がる中で、顧客への対応がブランドの評判にどのように影響するかをSociety for New Communications Researchが調査した。アクティブなインターネット・ユーザー300人以上を対象にした調査とのことだが、分析結果のサマリーのみで詳細な調査方法は明らかになっていないので、どの程度信頼性のある調査なのかはわからない。

特に驚くような結果ではないのだが、ソーシャル・メディア上の評判が購買行動に与える影響を数値化したものを、私は寡聞にして見たことがなかったので、以下にご紹介する。(注:あくまでも米国での調査結果である。念のため。)
●回答者の59%は、カスタマー・ケア(企業の顧客対応)に関する情報を共有するためにソーシャル・メディアを利用している。
●74%は、製品・サービスの購入時に、カスタマー・ケアについてオンライン上で他の人の経験談を参考にして企業/ブランドを決める。
●上記の74%のうち81%は、ブログ、オンラインの評点システム、フォーラム上の議論は、企業のカスタマー・ケアを判断する上で「大いに参考になる」と考えている。
●一方、企業が顧客の意見を真剣に受け止めていると考えている人は、回答者の33%にすぎなかった。
●カスタマー・ケアを行う上でソーシャル・メディアうまく利用している企業として、もっとも多く名前を挙げられたのは、デルとアマゾンだった。

また、Society for New Communications Researchの分析によると、ソーシャル・メディアを使って企業の評判を調べることに熱心な人が増えているのは、「25~55歳で、大学卒以上、年収10万ドル以上」のグループであるとのこと。

◆情報ソース
Survey: Web Generates Consumer Feedback (Brandweek)



雑誌社のニュースあれこれ

Condé Nast

米コンデナスト(Condé Nast)が広告主のために、アイトラッキング(視線追跡)技術を用いた広告効果測定を始めるらしい。MediaAnalyzer社の技術を使い、雑誌やPCのモニターを見る人の目の動きを追跡し、同時に質問票を用いてインプレッションの度合を計測するとのこと。目の動きはモニターに組み込まれたカメラで追跡され、ウエブを通じて送られる。MediaAnalyzer社のヴァイスプレジデント、チャールズ・ボイヤー(Charles Boyar)氏によると、「この調査をもとに、出版社はより見た目の良い説得力のある誌面(およびウエブサイト)を実現し、広告主が効果的な広告を行うためのサポートができる」という。

アイトラッキングはもともと、動画やウエブの調査に用いられてきた。雑誌の誌面や掲載広告の調査に採用するのは、いまのところコンデナストだけで、他の出版社は様子見というところらしい。日本で出版社が同じことをすると、広告会社から怒られそうな気がするが…。

Forbes

ライフスタイル誌『フォーブズ・ライフ(ForbesLife)』から、ニッチ市場に向けて新たな派生メディアが生まれる。誌名は『ForbesLife RockyMontain』。今年7月4日を皮切りに年に20回、発行の予定で、約16のローカル新聞とともに配送される。対象はロッキーマウンテン周辺に住む富裕層や、ベイル(Vail)、テルアライド(Telluride)、アスペン(Aspen)、レイクタホ(Lake Tahoe)などのスキーリゾートを訪れる人たち。地元の著名人、ホームデザイン、スポーツ用品、イベントなどを伝える。

フォーブズ社では『ForbesLife』の派生メディアとして昨年9月、ラグジュアリー層に焦点をあてた『ForbesLife Executive Woman』を刊行した。これは、経済誌『Forbes』を予約購読する女性125,000人を対象としており、年に4回、本誌とともに送り届けられる。

『ForbesLife RockyMontain』も同様に富裕層をターゲットとしている。フォーブズ社はまた、ローカルに焦点をあてたメディアの可能性を探っており、その試金石にもなる。

Hachette Filipacchi

米国ではなく英国のアシェット・フィリパッキのニュース。

アシェット・フィリパッキUKは、エンターテインメント系のニュースサイト『DigitalSpy』を買収した。同社は昨年、デジタル部門を組織し、ElleUK.comとSugarscape.comをスタートさせた。DigitalSpy.co.ukはその傘下に入る。

DigitalSpyは英国で4番目に大きいエンターテインメント系ニュースサイトで、ショービジネス、セレブ、映画、音楽、テレビ番組などの情報を伝える。ニュースサイトのユニークユーザー数は210万、フォーラム参加者数は310万人とのこと。

◆情報ソース・参考
Condé Nast Eyes Eye-Tracking (Folio)
MediaAnalyzerウエブサイト
ForbesLife Now On 'MountainTime' (MediaWeek)
Magazine publisher buys DigitalSpy (Guardian.co.uk)
Digital Spy




黒人女性向け雑誌がネット、テレビのマルチ展開

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米大手出版社タイム・インコーポレイテッド傘下のエッセンス・コミュニケーションズは、同じタイム・ワーナーグループのワーナー・ブラザーズと手を組み、黒人女性向け雑誌『エッセンス(Essence)』のマルチプラットフォーム化を進めると発表した。

その第一歩として、同誌のウエブサイト “essence.com”を今夏にリニューアルし、独自情報、動画などのコンテンツに加え、ソーシャル・ネットワークやインタラクティブな機能も持たせる。また、同サイトでは、女優でテレビ番組 “Extra”の司会者を務めるタニカ・レイ(Tanika Ray)をホストに迎え、シリーズもののショー “Extra on Essence”を放映する。タニカ・レイはこのほかにもブログを執筆するなど、サイト全体のホスト役を務める予定。一方で、『エッセンス』誌には “Extra”から派生した記事が掲載される。

タイム・インコーポレイテッドとワーナー・ブラザーズは、アフリカ系アメリカ人のネット人口を、1996年の時点で1,960万人、2011年には2,500万人まで増加すると見積もっており、”essence.com”を最大の黒人女性向けサイトに育てていく狙い。

“Extra on Essence”の制作を手がける、ワーナー・ブラザーズ傘下の番組製作会社テレピクチャーズ・プロダクションズは、『エッセンス』ブランドのテレビ番組も検討している。

※『エッセンス』誌の発行部数は約100万部、Essence.comの現在のビジター数は月間約65万人とのこと。

◆情報ソース
Essence Mag Uses Some Synergy to Turn Past Printed Page (Advertising Age)
Essence to Go Multiplatform (Mediaweek)





雑誌広告を携帯で写して…

雑誌広告をカメラ付携帯電話で撮影するというとQRコードを想像するが、米国の男性向け隔月刊誌『メンズ・ヘルス(Men’s Health)』が撮影するように読者に呼びかけるのは、広告そのものだ。

これは、Snap Tell社の画像認識技術 “Snap.Send.Get”を使ったもので、読者が広告誌面を携帯電話で撮影し画像をSnap Tell社に送信すると、データベースが画像を認識し、広告主ごとに異なったメッセージを返信する仕組み。返信するものは、例えば割引クーポン、着信音や待ち受け画面のダウンロードサービス、ゲーム等々、様々なアイデアが考えられる。

『メンズ・ヘルス』は、7月/8月号でこの企画を試験的に実施する予定で、Axe、Westin、Powerade、Samsungなどの広告主が参加するらしい。調べてみたところ日本でも同様の技術が実用化されており、すでにいくつもの雑誌広告やキャンペーンで利用されているようだ。

◆情報ソース・参考
Men's Health Spies Way to Meld Mags, Mobile (Advertising Age)
『Men's Health』のウエブサイト
Snap Tell社のウエブサイト




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