A BUG IN YOUR EAR アメリカの広告・メディア事情 米アシェットが雑誌協会を脱退

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大きな変革期にあるメディア業界、広告業界のこれからを考えるヒントになりそうな、アメリカの業界動向を紹介します。

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米アシェットが雑誌協会を脱退

出版社アシェット・フィリパッキ・メディア(Hachette Filipacchi Media U.S.)が雑誌協会(MPA: Magazine Publisher of America)を脱退したと、アドバタイジング・エイジ(Advertising Age)が伝えている。アシェットの広報の説明によると、脱退の理由は不況対策、つまり会費を節約するためであるらしい。

これは出版界で、かなりの衝撃をもって受け止められている。アシェットが大手出版社であるからだけでなく、昨年まで同社の社長・CEOだったジャック・クリガー(Jack Kliger)氏は2005年から2007年まで、雑誌協会の会長を務めていたからだ。彼は雑誌協会長としての最後のスピーチで、会費を支払わない出版社を「ただ乗り」だと非難した。

雑誌協会は、「いまは、これまで以上に雑誌出版社が一致協力して業績の拡大と資産の保護に力を傾けるときだ。経済状況が好転したあかつきには、アシェットが協会に復帰することを望む」とのコメントを発表した。

いまのところアシェットに追随する出版社はないようだが、ディスカバー・マガジン社(Discover Magazine)のCEO、ヘンリー・ドナヒュー(Henry Donahue)氏がアドバタイジング・エイジの取材に応えて語っているように、「支出削減のためには会費も検討事項となる」と考えている出版社は多いのかもしれない。

雑誌協会の会費が企業の財務にいかほどのインパクトを与えるのかはわからないが、アシェットに限らず、出版社がそこまで経費を切り詰めないとならない状況に追い込まれているのは確かなようだ。下のグラフ(掲載元:MediaPost)は、2007年と2008年の雑誌社の広告集稿ページ数と新聞社の売上を、四半期ごとに前年同期比で示したものだが、落ちる一方の新聞社の売上ほどではないにしても、雑誌広告もすでに2007年から(途中、多少の持ち直しはあるにしても)一貫して減少傾向にあることがわかる。アシェットの昨年の数値は、四半期ごとに-7%、-8.7%、-3%、-9.5%だ。コンデナスト(Conde Nast)にいたっては、-2.7%、-7%、-18%、-23%と下期に入って減少傾向が急加速している。

Magazine ad page/newspaper revenue 07-08


もうひとつの収益源である販売も振るわない。ABC(Audit Bureau of Circulations)が先ごろ発表した、2008年7-12月期の雑誌実売部数によると、一般向け雑誌のニューススタンド・セールスは、前年同期比でマイナス11.1%だった。上位25誌のうち、前年同期比がマイナスにならなかったのは6誌のみ。カテゴリー別では、景気後退の影響をもろに受けた住宅・インテリア関連と自動車雑誌が特に不振だった。女性向けファッション・美容雑誌でも、『グラマー(Glamour)』(18.07%減の612,000部)、『ハーパース・バザー(Harper’s Bazaar)』(14.1%減の153,234部)、『アルーア(Allure)』(12%減の224,550部)などのように大きく部数を落としたタイトルがあった。

◆情報ソース
Hachette Filipacchi Drops Out of Magazine Publishers of America (Advertising Age)
Red Ink: 4Q Mag/Newspaper Results (MediaPost)
Consumer Magazines' Newsstand Sales Plunge 11% (Advertising Age)
Stand Off: Magazine Newsstand Sales Tumble 11% (MediaPost)



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