A BUG IN YOUR EAR アメリカの広告・メディア事情 ブログやアグリゲーターだけでなくグーグルも寄生虫扱い

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大きな変革期にあるメディア業界、広告業界のこれからを考えるヒントになりそうな、アメリカの業界動向を紹介します。

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ブログやアグリゲーターだけでなくグーグルも寄生虫扱い

通信社や新聞社が提供するコンテンツを「横取り」しているブログやアグリゲーターに対して、法的措置などを講じるとAPが発表した。同社の年次総会の席で会長のディーン・シングルトン氏は、同社が配信契約を行っているウエブサイトとともに、配信契約を行わずにニュースを利用している運営者に対する法的措置を模索するとともに、そうした運営社のニュースの掲載方法や内容を監視するシステムを開発すると語った。

この背景には言うまでもなく、広告売上と販売の減少という新聞業界の二重苦がある。頼みのオンラインでも十分な収益を上げることができずにいる新聞社にとって、彼らが苦労して生み出したコンテンツを、対価を支払うことなく利用してアクセスを稼ぐサイト運営者は目障りなだけでなく、時として自社のサイトへのトラフィックの流入を妨げる忌まわしき存在なのだ。

彼らの避難の標的はブロガーやアグリゲーターにとどまらない。

ウォール・ストリート・ジャーナル(Wall Street Journal)の編集長ロバート・トムソン氏(Robert Thomson)は、オーストラリアの全国紙オーストラリアン(The Australian)の取材に応えて、コンテンツはタダだという「間違った認識」から利益を得ているグーグルのような企業は「寄生虫」だとこき下ろした。

一方、非難の的になっているグーグルは、自分たちはトラフィックを増やし新聞社がオンライン広告で収益を上げる手伝いをしているであって、決してコンテンツを横取りしているのではないとの、法務担当のコメントを同社のブログに掲載した。「我々はニュースを検索・表示するだけでニュースそのものを掲載するわけではない。グーグルに掲載される見出しや記事の抜粋を見た読者は、もっと詳しい記事を読みたいと思うはずであり、そのリンクの先にはオリジナル記事の掲載サイトがある」と、そのブログには述べられている。また、同社のCEO、エリック・シュミット氏(Eric Schmidt)は、APが上記の発表を行った翌火曜(4月7日)、米新聞協会の年次総会に出席し、グーグルはAPに数百万ドルの配信料を支払っていると反論した。

しかし、新聞業界からは、彼らが「寄生している」と称するブログやアグリゲーターとオリジナルの記事とが同列に扱われ、時としてそれらのサイトがオリジナルの記事よりも上位に表示されることに対する不満が噴出している。また、グーグル・ニュースに対しても、ユーザーは見出しや抜粋だけで満足して、オリジナルの記事を見に行かなくなってしまうとの批判がある。

これに対してシュミット氏は、グーグルはあくまでも消費者を尊重する立場にあり、オリジナルの記事を必ず見に行くように仕向けるなど、彼らに何かを強制することはできないと主張している。

もともと様々な情報が区別なく遍在するのがネットの世界だ。その中で、ブログやアグリゲーターにアクセスが集まるのは、どんなニュースに注目すべきなのか、ある記事で報じられていることがすべてではなく別の見方があるのではないかといった「知見」を、人々が欲しているからではないのか。だとしたら考えるべきなのは、記事の提供者が正当な対価を得るべきだという原則論にとどまらず、いまの新聞報道のあり方は果して今日的なのか、つまり新聞社は現代の消費者に取って魅力あるコンテンツを提供できているのか、ということだと思うのだが。

◆情報ソース
AP to Aggregators: Free Ride Is Over (Advertising Age)
WSJ editor attacks Google 'parasite' (The Australian)
Google is good for newspapers: executive (Yahoo! TECH)
Google CEO: Consumers Won't Pay for Most Online News (Advertising Age)
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