A BUG IN YOUR EAR アメリカの広告・メディア事情 ラガルデールが海外雑誌ビジネスを売却か

A BUG IN YOUR EAR アメリカの広告・メディア事情

大きな変革期にあるメディア業界、広告業界のこれからを考えるヒントになりそうな、アメリカの業界動向を紹介します。

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

ラガルデールが海外雑誌ビジネスを売却か

『エル』(ELLE)、『カー・アンド・ドライバー』(Car and Driver)などの世界的な雑誌ブランドを持つ仏ラガルデール社(Lagardère SCA)は12月1日、フランス以外の国で展開している雑誌ビジネスの売却を検討していることを明らかにした。広報の発表をそのまま訳すと「他社との提携、ジョイント・ベンチャー、売却などあらゆる可能性を念頭に非公式な交渉を行っている」ということだが、同社の希望は「売却」であると考えてまちがいないだろう。(ただし、ラガルデールは雑誌を手放すにしても『エル』の編集上のコントロールは保持する意向。)

同社傘下のラガルデール・アクティブ(Lagardère Active)は、雑誌出版、ラジオ、テレビ、デジタル事業などからなるメディア・コングロマリットで、フランス以外では42カ国で200タイトル以上の雑誌を発行している。今年10月には『エル』(ELLE)ベトナム版を創刊したばかり。日本のアシェット婦人画報社や米国のアシェット・フィリパッキ・メディアの親会社である。

米国ではだいぶ以前から、アシェットが一部の雑誌あるいは会社を丸ごと売却するのではないかとの噂が囁かれていた。そのときに、常に買い手の一番手として名前があげられるのがハースト(Hearst Corp.)だった。同社とアシェットはマリ・クレール(Marie Claire)をジョイント・ベンチャーで発行する関係にあり、これに『エル』と『エル・デコ』(Elle Décor)を加える相談もあったようだ。今回もハーストは交渉相手の筆頭と目されている。ラガルデールが同社に5億ドル以上の売却金額を提示したとの報道(ニューヨーク・ポスト)もある。

アシェットもご多聞にもれず、リーマンショック以降の不況のあおりを受け、業績が低迷していた。デジタル関連事業のテコ入れもうまくいかず、一昨年ラガルデール・アクティブから送り込まれたAlain Lemarchandが今年9月、CEOの職から退き、ソース・インターリンク(Source Interlink)の元CEO、Steve Parrが就任したばかり。とはいっても、広告ビジネスが上向きになっている雑誌もある。例えばPIBの統計で今年1~9月の広告集稿ページを昨年同期と比較すると、『エル』が8.9%増の1,548ページ、『カー・アンド・ドライバー』が4%増の608ページだった。それでも金食い虫の雑誌ビジネスでは利益の回復は見込めないとの判断なのか。

◆情報ソース
Lagardère May Sell Foreign Magazine Business (The Wall Street Journal)
Hearst hungry for French deal (New York Post)
Hearst May Buy Hachette Titles (MediaPost)

【追記】ウォール・ストリート・ジャーナルは続報で、ラガルデールがハーストだけでなくドイツの大手雑誌出版社バウアー・メディア・グループ(Bauer Media Group)にも提案を行ったと報じている。
スポンサーサイト

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバックURLはこちら
http://buginear.blog10.fc2.com/tb.php/170-45fa62d8
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

FC2Ad

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。