A BUG IN YOUR EAR アメリカの広告・メディア事情 Microsoft=Yahoo提案のインパクト

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大きな変革期にあるメディア業界、広告業界のこれからを考えるヒントになりそうな、アメリカの業界動向を紹介します。

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Microsoft=Yahoo提案のインパクト

マイクロソフトがヤフーへの買収提案を発表して世界中をあっと言わせてから1週間が過ぎた。

ロイターによると、グーグルのCEOエリック・シュミットが、ヤフーに対するマイクロソフトの買収提案に防衛策を講じる手助けをするため、ヤフーのCEOジェリー・ヤンにコンタクトをとったという。といっても、グーグルが自らヤフーの買収に乗り出す可能性は低い。(乗り出したにしても独占禁止法に引っ掛かるため認可される見込みはない。)

一方、米紙アドバタイジング・エイジは、ヤフーのホワイトナイトになる可能性が大きいと目されていたNBC UniversalとNews Corpはいずれも、取引に介在するつもりはないと報じている。

そもそも、マイクロソフト=ヤフーの取引は、インターネット広告業界にどのようなインパクトを与えるのか。アドバタイジング・エイジの見解を、いくつかの記事をまとめて以下に要約する―

今回の買収劇でもっとも驚くべきは、それがインターネット広告業界には(少なくとも短期的には)ほとんど変化をもたらさないという点だと記している。マイクロソフトがヤフーを統合しても、米国においてはグーグルの検索市場のシェアの半分を手に入れる結果にしかならない。海外では、その割合はさらに小さくなる(グーグルの検索市場の世界シェアは62.4%。一方、ヤフーは12.8%、マイクロソフトは2.9%/Source: ComScore qSearch 15歳以上の自宅・職場からのアクセスを対象とした場合の市場占有率)。

両社の統合は広告主に、より広範なオンライン広告のラインナップを提供し、ディスプレイ広告、動画、あるいはゲームを組み合わせた広告が可能になるかもしれない。しかし、マイクロソフトもヤフーもすでに、それぞれこの使命を果たすために努力を重ねてきた。しかも、並々ならぬ規模の2つの組織がひとつになるには、膨大な労力と時間が必要になる。その中で、広告主に歓迎されるソリューションをすんなりと提示できるとはとても思えない。

グーグルにとっても、マイクロソフト=ヤフーの影響は軽微なものだ。それどころか、この買収劇はグーグルにとって、歓迎すべきことかもしれない。マイクロソフト=ヤフー連合が誕生したとして、新会社が統合に伴う調整に追われ、共有する検索プラットフォームの構築に悪戦苦闘している間に、グーグルは検索市場の寡占化をますます進め、商品メニューを拡大することができる。マイクロソフトの買収提案がご破算に終わったとしても、今回の騒動でグーグルに対する独禁法の監視の目が和らいだのは間違いない。

ただし、マイクロソフトの買収提案の本当の狙いは、検索市場以外にあるのかもしれない。グーグルは、ウエブベースのアプリケーション・スイートGoogle Appsを、学生や中小企業を対象に提供するとの発表を行った。これは、パッケージソフトを大量に流通販売する企業から、ウエブベースのソフトウエア企業へと生まれ変わろうというマイクロソフトの目論見を脅かすものであり、その危機感が買収提案の原動力になった可能性がある。Forrester ResearchのアナリストRob Koplowitzによると、「Officeが売上の中心である間はOfficeを脅かすもの=マイクロソフトを脅かすものだが、問題は、マイクロソフトが目の前のことではなく10年先のことを心配する必要があるということだ。一般消費者向けアプリケーションとビジネス用のアプリケーションは、その境目がますますあいまいになっており、ヤフーは消費者向けの分野でメールやインスタント・メッセージなどの能力を有している。また、同社は次世代向けアプリケーションの開発支援にも優れている。」

一方、グーグルはここ数カ月、株価が下降線をたどっており、昨年11月のピーク時(747ドル)から30%の安値となった(株式総額にすると700億ドルの下落―これはマイクロソフトがヤフーに提示した買収額446億ドルや現在のタイム・ワーナーの株式時価総額よりも巨額)。これは、同社が順調に成長できる時期は過ぎたとの見方を反映したものだと思われる。

2007年に166億ドルの売上を記録したグーグルの企業規模を考えると、成長率が鈍化するのも自然なことだが、それよりも懸念されるのは、検索市場の将来だ。グーグルはいま、デジタル広告の中心的存在となっているが、それはいつまで続くのか。グーグルがトップランナーでいられるか否かは、マイクロソフトの動きではなく、グーグル自身にかかっている。同社には140億ドルものキャッシュと、下落したとはいえ高価な株があり、それを今後の行方を決定づける取引に行使できる立場にある。とはいっても、リッチメディア企業は往々にして、取引に失敗することが多いのだが。■

◇引用元
They'll Still Be Chasing Google
Who's Afraid of Micro-hoo? Not Google
A War of Words Between Web Giants
以上すべてAdvertising Age




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