テレビ、雑誌、新聞などの旧来型メディアに掲載された広告の方が、デジタルメディアに掲載された広告よりも良い印象を生み出すとの調査結果が発表された。
「When Advertising Works」と題されたこの調査は今年4〜5月、米ヤンケロビッチ社(Yankelovich)がシークエント・パートナーズ社(Sequent Partners)と共同で行ったもので、ボール・ステイト大学(インディアナ州)のメディア・デザイン研究所が調査協力した。
テレビ、屋外広告、雑誌、新聞、ラジオ、映画館(劇場広告)、インストアなどの旧来型メディアと、Eメール、インターネット・バナー広告、SNS、ゲーム、動画共有型サイト(YouTubeなど)などのデジタルメディアの計16メディアによる広告について調査が行われた。
その結果、旧来型メディアで見た広告について良い(ポジティブな)印象を受けたと答えた人が回答者の56%を占めたのに対し、デジタルメディアで見た広告について同様に答えた人は31%だった。逆に、悪い(ネガティブな)印象を受けたと答えた人の割合は、旧来型メディアの13%に対して、デジタルメディアでは21%だった。また、良い印象も悪い印象ももたなかったと答えた人は、旧来型メディアでは32%、デジタルメディアの場合は48%だった。
この結果について、ヤンケロビッチの調査責任者は、人々は旧来型メディアを見ているときの方が娯楽を受け入れる姿勢が顕著でリラックスしているから、広告についてもポジティブな印象を持ちやすい。デジタルメディアは問題解決に適しており、それがデジタルメディアを使う主な理由にもなっている。情報を追い求めたり何かを比較したりしているときはいらいらした気分になりがちだが、テレビや雑誌を見ているときはそんなことはなく、広告に注意を向けることにも抵抗がないのではないか、と解説している。
同調査はまた、これまでウエブについて通説とされてきたことを覆すような結果を提示している。旧来型メディア―特にテレビCMや劇場のスポット広告―の方が、デジタルメディアよりも、口コミを誘発しやすいというのだ。ただしそれは、「見た人がその広告を気に入った場合に限る」と、上記の調査責任者は述べている。また、「口コミ効果を実現するためには、旧来型メディアとニューメディアをうまく組み合わせて使う必要がある」とのこと。
この調査結果を紹介しているニューヨーク・タイムズの記事には、調査方法が記されていないが、ヤンケロビッチのサイトで見つけた調査概要によると、サンプルは16歳以上の男女1500名。45分間のインターネット・インタビューを通じて、様々なメディアを通じての広告接触例を5000以上収集し、分析を行ったとのこと。
◆情報ソース
Traditional Media Not Dead Yet for Marketing, Study Says (New York Times)
ヤンケロビッチ社サイト:When Advertising Works




