A BUG IN YOUR EAR アメリカの広告・メディア事情 タイム社が定期購読事業を拡大

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大きな変革期にあるメディア業界、広告業界のこれからを考えるヒントになりそうな、アメリカの業界動向を紹介します。

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タイム社が定期購読事業を拡大

米国の雑誌は日本よりも定期購読者の割合が高い。そのため、定期購読者の減少は深刻な実売部数の落ち込みにつながり、結果、広告ビジネスにも影響しかねない。大幅な割引料金を設定し、定期購読キャンペーンに力を入れるのはそのためだ。出版社に代わり定期購読の契約を取り、コミッションを得る代理店(subscription agent)の存在も大きい。

QSPもsubscription agentのひとつだ。この企業は1963年に、Time Inc.とReader’s Digestの出資により設立され、1970年にReader’s Digest Association (RDA)がTime Inc.から株式を買い取り完全子会社化した。QSPの特長は、定期購読エージェントビジネスを通じて学校や地域コミュニティなどの基金獲得を行っている点だ。学校の生徒や非営利法人の職員は雑誌の定期購読を売って基金にあて、出版社との仲介をするQSPはその一部をコミッションとして得る。このように社会貢献の一面もあるため、ほとんどの出版社が同社と契約している。

そのQSPを、もともとの親会社であるTime Inc.がRDAから1億1千万ドルで買収することになった。Time Inc.はすでに、定期購読販促会社のSynapse Groupや日本の取次にあたるTime Distribution Servicesをグループ企業として抱え、新しい雑誌定期購読サイトMaghound.comの開設を9月に予定しているが、これらの事業との統合は予定されていない。こうしてみると、Time Inc.は自社ばかりでなく、出版社横断的な雑誌定期購読の仲介や販売促進を事業の柱の一つと位置付けているようだ。この背景には、書店やニューススタンドでの雑誌販売の落ち込みがある。出版業界向けのニュースレターを発行するCircMattersが ABCのデータを分析した結果によると、今年上半期の書店の雑誌販売は、昨年同期比でマイナス6.4%だった。

定期購読へのテコ入れ以外にも、出版業界は書店実売の落ち込みを補うために涙ぐましい努力をしている。雑誌『Life & Style』の元編集者、Mark Pasetskyが立ち上げたサイト、CoverAwards.comでは雑誌の最新号の表紙が紹介されているが、そこには “Click here to buy it now!”の一文があり、Universal Newsの雑誌販売サイトにリンクしている。

Mark Pasetskyは独立後、Mark Allen & Co.という会社を設立。雑誌のカバーテストなどを行うメディア・コンサルティングを業務としている。彼のサイトが雑誌の売れ行きにどれほど寄与できるのかは疑問だが、出版業界が先行きに大きな危機感を抱いているのは間違いない。

◆情報ソース
Time Inc. Buys Subscription Source From Reader's Digest (Advertising Age)
From Web Post to Hard Copy (Advertising Age)
タイム社が新形態の雑誌予約購読サイトを開設


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