ウォルト・ディズニー・ネットワーク(The Walt Disney network)は25日、ビデオ・オン・デマンド放送事業者を対象に、同社の人気番組を提供すると発表した。ただし、番組提供を受けるには条件がある。対象番組の放送時間中は、CMの飛ばし視聴を避けるために早送り機能を停止することだ。
同社は昨年、全米第3位のケーブルテレビ事業者「コックス・コミュニケーション」(Cox Communication)と、同じく早送り機能を停止することを条件にスポーツ専門局ESPNの人気番組を提供する契約を交わし、秋からカリフォルニア州オレンジ郡の加入世帯25万件を対象に実験放送を行ってきた。
今回の発表によるとディズニーは、傘下のABCのプライム・タイム・シリーズとESPNのカレッジ・フットボール中継を提供し、実験放送を5月から開始する。さらにABCは、この実験放送に参加する事業者に、対象番組30分あたり1本の割合で30秒CMを挿入する権利も付与するという。
ABCによると、上述のコックス・コミュニケーションとの実験放送の結果、早送り機能を制限された環境で番組を視聴した人の93%が、無料でABCの番組を見ることができるのであればCMを受け入れると答え、さらに20%の人が、DVR(デジタル・ビデオ・レコーダー)ではなくオン・デマンド放送でABCの番組を視聴したという。今回のビデオ・オン・デマンド事業者への呼びかけは、この実験放送の結果を受けて、ディズニーABCグループが「視聴者は無料で好きな時間に人気番組を見られるのであれば、CM放送を受け入れる」と判断してのことだろう。
それでは、どの程度CMを入れるのか。ABCによると、通常放送よりは"ずっと減らして"1時間あたり30秒CMを5〜10本程度にする予定だが、実験放送を通じてそのバランスも模索していくという。
マグナ・グローバル社(Magna Global)の推計によると、2012年までに米国のDVRによる視聴世帯は全テレビ視聴世帯の36.5%にあたる4290万に、一方ビデオ・オン・デマンドの視聴世帯は全テレビ視聴世帯の53.5%、6280万に達するという。はたして、あくまでもCMを避けてDVRや有料放送を選ぶ人が主流になるのか、CM付きの無料オン・デマンド放送の視聴者が増えていくのか。あるいは、番組の見方によって視聴者のセグメント化が進んでいくのかもしれない。
◆情報ソース
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ABC Gives TV Affils Spots For VOD (Media Daily News)




