日本でもすでに報じられているように、今週月曜(12月8日)、大手新聞社トリビューン(Tribune Co.)がチャプターイレブン(米連邦破産法11条:日本の民事再生法にあたる)の適用申請を行ったと発表した。大手新聞社が破産法適用を申請するのは、1933年のワシントン・ポスト(The Washington Post)以来のことだ。
これは、米新聞業界の終わりの始まりかもしれない。マクラッチー社(McClatchy)はもともと20億ドルの負債を抱えていたにもかかわらず2006年、新たに35億ドルを借り入れ、ナイト・リッダー社(Knight Ridder)を買収して全米第2位の新聞社となったが、以来、同社の株価(買収時は1株48ドルだった)は落ち続け、いまでは1株2.46ドルになっている。債務返済に苦しむ同社は、有力誌のひとつである『マイアミ・ヘラルド』(The Miami Herald)を売りに出している。また、ニューヨーク・タイムズ(New York Times Co.)は、本社ビルを抵当に2億2500万ドルの借り入れ交渉を行っている。同社は4億ドルの負債の返済期限を来年5月に迎える。さらに2011年6月に返済期限を迎える、3億6,630億ドルの負債もある。
さて、トリビューン社は全米第4の部数を誇るロサンゼルス・タイムズ(Los Angeles Times)、シカゴ・トリビューン(Chicago Tribune)など8つの日刊新聞を発行するほか、23のテレビ局を所有している。今回の適用申請により、同社は今後、事業を継続しながら債権者との話し合いを行い、再建を目指すことになる。
デラウェア裁判所への申請内容によると、同社の負債総額は129億ドル、資産総額は76億ドル。最大の債権者はJPモーガン・チェイス(J.P. Morgan Chase)の86億ドルで、メリル・リンチ(Merrill Lynch: 16億ドル)、ドイツ銀行(Deutsche Bank: 9億ドル)がそれに続く。なお、同社が所有するメジャー・リーグ球団のシカゴ・カブス(Chicago Cubs)と同球団の本拠地球場であるリグレー・フィールド(Wrigley Field)は、売りに出されているため破産法の適用外となる。